三菱化学㈱(小林喜光社長)は11月7日、北米で塩ビコンパウンド事業を手がける「サンプレーン社」について、「ASI社」との合弁を解消しサンプレーン社を清算するとともに、サンプレーン社が手がけている北米における塩ビコンパウンド事業を三菱化学が引き継ぐと発表した。
サンプレーン社は、三菱化学の100%子会社である「MKVアメリカ」及びASI 社の100%子会社であるASI Investments Holding Co.からの出資により1988年に設立され、三菱化学の塩ビコンパウンド技術とASI 社の販売力を活かし北米において自動車用途を中心に塩ビコンパウンド事業を展開してきた。
しかし、ASI 社の事業戦略の転換に伴い同社より合弁解消の申し入れがあったことを受け、協議の結果、本年12 月末をもって合弁を解消しサンプレーン社を清算することになった。また、サンプレーン社合弁解消に伴いMKV アメリカも清算する。 一方、三菱化学にとっては、北米は自動車産業の最主要市場の一つであり、現在サンプレーン社が手がける塩ビコンパウンド事業には更なる成長が期待できるとの判断から、合弁解消後は、同事業を三菱化学の子会社で北米において非塩ビ系の機能性樹脂事業を手がけるMitsubishi Chemical Performance Polymers,Inc.に移管し、同事業を継続。
三菱化学は、今回の合弁解消及び塩ビコンパウンド事業の移管を契機に、北米においても顧客に対する機能性樹脂のトータルソリューションの提供機能を強化し、機能性樹脂事業の更なる発展を図っていく。