八十島プロシードは12月5日、東レが世界で初めて素材開発に成功した粉末樹脂「トレミルPPS」(ポリフェニレンサルファイド)の3Dプリント造形受託サービスを12月より開始すると発表した。
同社は、アスペクトが開発した粉末床溶融結合装置「ラファエロⅡ・300C―HT」を導入しており、自社で保有する装置によってPPS樹脂の造形受託サービスを行うのは、国内初の取り組みとなる。
PPS樹脂は、耐熱性、機械的特性、難燃性に優れたスーパーエンジニアリングプラスチックであり、PPSによる3Dプリント製品は、高耐熱性、耐薬品性、高強度が求められる自動車、航空宇宙産業、医療機器用途への展開が見込まれる。
同社は8年前に3Dプリントサービスをスタートさせて以来、ポリジェットや熱溶融積層法(FDM)など、様々な造形方式を取り入れながら技術開発を行っており、今回、高温環境下における高精細造形を可能にした粉末床溶融結合装置であるラファエロⅡ・300C―HT導入した。今後、大型サイズの造形が可能な「ラファエロⅡ・550C―HT」の導入も決定している。同社の装置の保有台数は6機種23台となり、様々な樹脂の造形に対応できる体制がほぼ整ったとしている。
同社は、2019年1月16~18日に東京ビッグサイトで開催されるオートモーティブワールドでトレミルPPSを使用した3Dプリント造形サンプルの展示を行うことにしている。