BASFのコーティングス事業本部は12月6日、自動車メーカーのデザイナー向けに、車の色のデータベース化したプラットフォーム、「AUROOM」を発表した。
AUROOMは、実存する色をデジタル化した、自動車のカラー・データベースポータルで、複雑なエフェクトを含むバーチャル・コーティングをどんな3Dジオメトリにも即座にマッピングでき、色の総合的な判断に活用可能となっている。
同社のバーチャルカラーは、明暗変化、カラーフロップおよび輝きを含む自動車塗料の様子を表示している。このため、自動車デザイナーは、AUROOM上でこれらのバーチャルカラーを車のモデルにマッピングすることができるほか、初期のデザイン段階ですべての提案カラーを仮想的に塗装し、色とエフェクトのリアルな印象を確認することも可能だ。
また、AUROOMは塗装して出荷する必要のある物理的なサンプルだけに頼る必要がなくなるため、自動車デザイナーにとっては、全体的なカラーデザインプロセスを速め、完璧なものにするための貴重なツールとなる。同じカラーグループの異なるカラーを並べてリアルタイムで比較し、適切なカラーの決定を容易にするような、さらに革新的な機能を提供する。
同社では、この仮想カラーソリューションを、まずヨーロッパ・中東・アフリカ地域の自動車メーカーに紹介していく方針。デジタルプラットフォームに加えて、ドイツのミュンスターにあるカラーデザインスタジオヨーロッパに特設ショールームであるAUROOMの「アナログツイン」を設けており、顧客はこの技術を体験することができる。