【新年インタビュー】日本ゴム協会 高田十志和会長

2019年01月01日

ゴムタイムス社

■ 新年インタビュー

研究プロジェクト始動目指す

日本ゴム協会 高田十志和会長


 

 日本ゴム協会は、昨年は90周年記念式典を5月に開催したほか、ドイツ・ゴム学会と国際交流協定を2月に締結した。今後の国内外での事業活動やゴム化学技術の将来の展望などについて、高田十志和会長(東京工業大学教授)に聞いた。

◆18年を振り返って

 ゴムの化学技術の活性化について議論してきた。解析技術が進歩しゴムの内部構造を視覚的に捉えられるようになったため、ゴムの技術研究を産業界と研究者が協力して省庁やNEDOの国家プロジェクトとして進められないか、検討を開始した。当協会内に検討委員会を設置し、日本ゴム工業会との間で「ゴム技術と産業の将来を考える会」と題する協議を始めた。この取り組みによりゴム化学技術の社会的地位を高めていきたい。

 行事では、5月に90周年記念式典を開催し、約350人を集め成功を収めた。九州支部は70周年を迎え、6月に福岡県久留米市で式典を行い盛況だった。

 国際的には、国際ゴム技術会議の開催が10年を超えるような状況になりつつあるため、新たな国際会議開催の可能性について検討している。日本が主体で開催するよう提案し、情報発信をする機会を作り出すことが重要だ。

 海外のゴム関連団体との交流も広げ、これまでの韓国、タイ、アメリカに加え、18年2月にドイツのゴム学会と国際交流協定を正式に締結した。アメリカ化学会との人材交流も始まり、留学生にもわかりやすい英語での研究発表の場を年次大会やエラストマー討論会で今後続けていく方針だ。

 事務局機能の強化に向けた人員刷新も進め、英語が堪能なスタッフの採用により海外との調整などが事務局で行えるようになり、国際対応が強化された。これらにより、18年のキーワードだった「国際化」が達成できたと感じている。

◆19年の方針は

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