日東化工の3月期決算(非連結)は、売上高97億1900万円、前期比0・8%増と小幅な増収にとどまったが、営業利益は9200万円、同90・1%増、経常利益7400万円、同202・3%増の大幅な増益となった。当期純利益は1000万円で同11・0%減となった。 ゴム事業は、シート・マット製品が減収となったが、ゴムコンパウンド製品、成形品は自動車関連の需要増などにより増収となった。これにより、ゴム事業全体の売上高は54億5500万円、同18・2%増となった。 樹脂事業では、高機能樹脂コンパウンドは需要の増加や新規製造受託である特殊樹脂「オレフィスタ」により増収となったものの、塩ビコンパウンドの製造受託がなくなり、樹脂事業全体の売上高は41億6300万円、同15・1%減となった。 東日本大震災の影響については、本社工場(神奈川県寒川市)の生産設備などに被害は受けなかった。しかし、立体倉庫に一部損害を受けたが、翌日には復旧した。 10年度の設備投資は2億4000万円を実施した。次期(11年3月期)は1億3000万円を計画しているが、さらに増産設備投資の追加もあり、2億円程度の積み上げも予想される。 2011年度については、原料価格の売値転嫁やマット製品を中心とした増販などにより、若干の増収を見込む。 収益面は、引き続き合理化に取り組むが、塩ビコンパウンドの受託契約解消による補償金が少なくなることもあり、営業利益、経常利益は減益予想。当期純利益は増益を見込んでいる。業績は、売上高100億円、前期比2・9%増、営業利益8000万円、同13・1%減、経常利益6000万円、同19・2%減、当期純利益4500万円、同343・2%増の予想。売上高の100億円台達成は平成20年度以来。
2011年05月16日