19年の合成ゴム業界 需要旺盛続き堅調予想

2019年01月14日

ゴムタイムス社

 18年の合成ゴム市場は、ブタジエンをはじめとする原料価格の上昇や生産性向上・維持のコストなどを製品価格に反映させながら、各社ともに安定供給の継続に努めた。
 生産設備の拡充では、成熟した国内市場よりも需要拡大が期待される海外市場に目を向け、各社の成長戦略に沿って海外事業の強化を進める傾向が顕著だった。
 合成ゴム工業会のまとめによると、18年1~9月の合成ゴム生産量は117万5043tで前年同期比2・9%減となったが、主力の自動車タイヤ生産は回復基調を維持しており、自動車用ゴム部品やベルト、ホース、工業用品の需要も概ね堅調で、汎用、特殊ゴムともに需要は安定している。
 2019年の事業環境は、米中貿易摩擦などの懸念材料があるものの、米国や中国の経済成長が継続し、欧州も底堅く、オリンピックを控えた日本国内も含めて、好調に推移すると期待される。利益面ではブタジエンなどの価格に翻弄されるものの、需要はタイヤなどの自動車関連用途を中心に多様な分野で旺盛であることから、今年も堅調な伸びが見込まれている。

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