年頭所感 住友理工 松井徹社長

2018年12月28日

ゴムタイムス社

 2018年は、米国のトランプ大統領が就任当初から掲げていた保護主義が一気に加速した1年でした。米中貿易摩擦により、グローバルで多くの企業が生産体制の見直しを検討し始め、当社においても「地産地消」を基本に、日本がマザーとして各拠点と連携し、現地で調達・製造・販売まで行う体制の検討を更に進めました。また、日本国内では地震や、台風、さらには豪雨によってサプライチェーンが寸断されるなど、天災が経済活動に大きな影響を及ぼしました。

 2019年も米中貿易摩擦や、自動車産業の「100年に一度の大変革」と言われる次世代技術CASEへの急激なシフトなど、当社に影響を及ぼす事業環境の変化が予測され、先行きの不透明な1年になると見込まれます。

 当社は、モノづくり企業として本年も引き続き、住友事業精神で謳う「信用確実」「不趨浮利」を根幹として事業運営を進め、S・E・C・-Q・(安全・環境・コンプライアンスー品質)に積極的に取り組みます。当社の力の源は現場にあり、強い現場こそ設計や生産技術をより強固にします。私たちはこれらをもとに生み出された製品を通じて、当社の価値を向上させていきたいと考えます。そのためにも、まずは日本でのモノづくり基盤をしっかり固め、グローバルに広げていきます。

 2019年は昨年策定した「2022年 住友理工グループVision」(2022V)の実行のフェーズとなります。SDGsのような社会的な課題に対する紀陽の取り組みもますます大きくクローズアップされています。日々、住友事業精神を念頭に置き、当社を取り巻く事業環境の変化に敏感かつ柔軟に対応し、2022Vの達成と、その先にある2029年創立100周年の連結売上高1兆円の達成に向けて、グループで総力を上げ、さらなる成長に向けた事業活動を行っていきます。

皆さまにとってこの1年が素晴らしいい年になることを祈念して、新年のご挨拶とさせていただきます。

 

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