世界最大規模のカスタムカーイベント「東京オートサロン2019」が1月11~13日に千葉市の幕張メッセで開催された。ゴム関連では、タイヤメーカーのブリヂストン、住友ゴム工業、横浜ゴム、TOYO TIRE、日本グッドイヤーの5社が出展。スポーツタイヤをメインに新技術などの紹介を行った。
◆ブリヂストン
今回からレースカーなどの車両を減らし、スポーツタイヤブランド「ポテンザ」にフォーカスし展示した。初展示となる「RE―12DタイプA」や去年発売の「S007A」をはじめ同ブランドのラインアップを一堂に集め、ブースの天井にタイヤを並べ透明パネル越しに接地面を見せるなど趣向を凝らした。また、佐藤琢磨選手の走りをシミュレーターで追体験できる映像コーナーを設けたほか、SUV向けのスポーツブランド「アレンザ」も今回から展示した。
◆住友ゴム
「ダンロップ」「ファルケン」ブランド別々にブースを設け展示した。
ダンロップブースでは、モータースポーツ用、乗用車用の各種タイヤを展示したほか、「スマートタイヤコンセプトラボ」を初めて設置した。同ラボは、ダンロップタイヤの技術開発コンセプト「スマートタイヤコンセプト」をスクリーン映像や音楽を駆使しながら、白衣を着用した研究員がスマートタイヤコンセプトを説明。未来のダンロップタイヤの方向性を披露していた。
一方、ファルケンブースでは、「アバンギャルド2・0」をコンセプトに、アバンギャルドな活動を続ける同ブランドを訴求した。製品では、欧米市場で高い人気のフラッグシップタイヤ「アゼニスFK510」をはじめとするファルケンタイヤ装着車両をブランドカラーにカラーリングし展示。また、ブース内ではさまざまな角度でLEDバーを配置し、ブランドコンセプトである「ON THE PULSE」のイメージを表現した。
◆横浜ゴム
タイヤブースとホイールブースを設けた。
タイヤブースは今年から天井をなくして開放感を演出し、スポーツ、オフロード、ドレスアップ、クラシックの4つのテーマでホビータイヤを訴求した。このうち、クラシックタイプとして年内の発売を目指す60~70年代の車向けの「G・T・スペシャル・クラシックY350」と、ドレスアップタイプとしてアメリカで先行発売した「アビッド・エンビガー」は初展示。アドバン最強のスポーツタイヤ「アドバン・ネオバ」の将来コンセプトモデルも初公開した。さらに、初の試みとなるスーパーフォーミュラのコックピットからの映像を360度体験できるコーナーが人気を集めた。
ホイールブースでは、「アドバン・レーシング」ブランドをメインに新製品を多く並べ、鍛造モデルでは昨年10月に米SEMAショーで発表した「アドバン・レーシングR6」を、鋳造モデルではフラッグシップモデル「アドバン・レーシングRSⅡ」の新モデルとなる「アドバン・レーシングRSⅢ」をいずれも国内で初めて展示した。
◆TOYO TIRE
「トーヨータイヤズ」と「ニットー」の2つのブースを設け製品をPRした。
トーヨータイヤズのブースでは、オフロード・SUV用の「オープンカントリー」とラグジュアリー・スポーツ向けの「プロクセス」を中心に展示した。同社がサポートする世界的なラリードライバーのケン・ブロック選手のモンスター・ピックアップや、俳優の哀川翔さんのラリー参戦車両のほか、アメリカの本格的ピックアップトラックやラグジュアリーSUVを一堂にそろえた。
ニットーのブースでは、世界中にファンが多いマッド・テレーン「マッド・グラップラー」や次世代型のハイブリッド・テレーン「リッジ・グラップラー」を中心に展示し、新型ジープ・ラングラーのカスタムカーや、アメリカンのマッスルカーの代表的車両、ピックアップトラックなど本物のアメリカのカスタム車両を並べた。
◆日本グッドイヤー
「グッドイヤーDNA」をテーマに、同社が60年にわたりオフィシャルサプライヤーとしてタイヤを供給する北米で人気のカーレース、NASCAR(ナスカー)に参戦する車両を展示した。さらに、日本人オーナーとして史上初のシリーズチャンピオン(キャンピングワールドトラック部門)を獲得した服部レーシングのピットクルーがタイヤ交換のデモンストレーションや、一般来場者向けにもタイヤ交換のタイムトライアルを開催し楽しめる構成となっていた。