ユニチカは1月9日、高い性能要求・熱マネジメントに適用可能な放熱ポリアミド樹脂製品群を開発したと発表した。
放熱ポリアミド樹脂は、ベース樹脂および熱伝導率の選択幅が広く、熱伝導率と物性のバランスに優れることから様々な提案が可能で、LED部材やモーター部材などの自動車分野や、電子・電気分野の熱マネジメントに寄与できる。今後、製品開発・用途開発を積極的に進め、採用拡大を目指す。
同製品は、ベース樹脂に放熱フィラーを配合することで熱伝導率を付与し、ベース樹脂が持つ本来の特徴は損なわずに高い熱伝導率を発現するだけではなく、独自の配合技術により流動性を大幅に改善したことで、一般的な射出成形機で成形可能な材料となっている。さらに、導電タイプと絶縁タイプの2つに分かれているので、それぞれに幅広い熱伝導率、耐熱性の選択が可能なことから、使用される環境に応じて様々な要求に対応することが可能となるなどの特徴がある。
開発背景には、急速な自動車のEV化に伴い、軽量化を実現しつつ高性能化や小型化による放熱空間の減少に伴う熱マネジメントをおこなうため、高い熱伝導率を有する樹脂製品の要求の高まりがある。この要求に応じるため、同社はこれまで培った配合技術と幅広いポリアミド樹脂のラインナップを活用し、様々な性能要求および熱マネジメントに適用可能な放熱ポリアミド樹脂を開発したとしている。