仙台工場を天然ガス転換 TOYO TIRE

2019年01月17日

ゴムタイムス社

 TOYO TIREは1月17日、自動車用タイヤの国内主力製造拠点の一つである仙台工場で熱効率性の高いガスタービン設備の設置が完了し、1月末より本格稼働すると発表した。これにより、三重県の桑名工場と合わせ、同社の国内タイヤ工場で使用する熱エネルギー源が天然ガスに転換される。

 仙台工場内で使用する蒸気と電気は、これまで石炭と使用済みタイヤとの混合燃焼といったコージェネレーションボイラー設備によって供給していたが、工場がある宮城県岩沼市で天然ガスを安定供給するためのインフラ整備が2017年に進められたことに伴い、熱エネルギー源の天然ガスタービンへの段階的な切り替えを進めていた。

 今回の設備転換の完成により、仙台工場における2019年のCO2排出量は前年比で約24%程度の抑制を見込んでおり、すでに天然ガスエンジンを導入している桑名工場と合わせ、国内生産拠点における2020年末までのCO2排出量目標を前倒しで達成する計画となる。

 同社は、CSR方針の重点テーマの一つに「地球環境への貢献」を掲げ、様々な環境負荷低減への取り組みに努めており、中でも気候変動への適応や緩和に関わる方策は優先的に取り組むべき課題として位置づけ、サプライチェーンの中で包括的な対応を進めている。生産プロセスにおいては、国内生産拠点のCO2排出量を2020年度末までに2005年度比で15%削減することを目標に掲げて取り組んでいる。

 天然ガスは、燃焼時に大気汚染や酸性雨の原因となるSOx(硫黄酸化物)が全く排出されないほか、光化学スモッグなどの原因となるNOx(窒素酸化物)や温室効果ガスであるCO2の排出量も少なく、石膏汚泥、フライアッシュなどの各種廃棄物発生の抑制も実現する。

 

天然ガスタービン

仙台工場の新設備

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