東洋紡は1月22日、包装用PETフィルム「東洋紡エステルGS」を開発し、製品化を進めると発表した。
「東洋紡エステルGS」は、同社が独自に開発したアルミニウム系触媒「東洋GS・Catalyst」を主原料とする包装用PETフィルムで、新製品として同年1月中旬よりサンプル出荷を開始し、2019年秋ごろより本格的に量産を開始する。
「東洋紡GS・Catalyst」は、一般的なPET樹脂の製造に用いられるアンチモンなどの重金属を含んでいないため、同原料を使用したPET樹脂は、廃棄の際などの環境への負荷低減に貢献する。また、優れた熱安定性により、樹脂を溶融した際の物性の劣化が起こりにくく、リサイクル・再利用に適している。同原料を使用して製造したPET樹脂は、これまでにも飲料用ペットボトルや太陽電池用バックシートなどに使用されているが、包装用PETフィルム製品として使用されるのは業界で初めて。
同社は、近年、環境意識がますます高まる中、同原料を使用したフィルム製品の販売比率を今後も高め、PETフィルム製品の環境への負荷低減やリサイクルの促進に貢献していくとしている。