ニッタは2月4日、昨年の夏から開発を進めてきたロボットハンド「ソフマティックス」の実用試験を終えて、本年3月から受注を開始すると発表した。
ロボットハンド「ソフマティックス」は、これまでのロボットハンドでは困難であった食材に対して、独自設計の把持機構とソフトなエラストマー材料で、形や大きさの異なるワークを優しく把持する。また、食材の把持部材は、食品衛生法・食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)に適合しており、安心して利用できる。加えて、段替えや洗浄時の取り外し時間を削減するとともに、工程でのネジ脱落などのリスクの低減を特長としている。
ロボットによる自動化は、産業分野を問わず用途が広がっており、中でも食品のハンドリング工程では、人手不足の問題や安全衛生管理の意識の高まりを背景に、作業者由来の異物混入のリスク低減に寄与できる加工プロセスの自動化の推進に注目が集まっている。同社は、これまでのロボットハンドでは困難であった不定形等の食材を直接把持する新たなロボットハンドの開発に着手し、顧客ニーズにもとづく製品改良を進めるための実用試験を行ってきた。その試験に一定の成果を見たことから、製品の受注を開始する。