クレハは2月4日、フッ化ビニリデン樹脂「KFポリマー」を3月1日出荷分から値上げすると発表した。
対象はKFポリマーの全グレードで、値上げ幅は現行販売価格に対し10%アップとなる。
KFポリマーは、リチウムイオン二次電池用バインダー向けの販売が伸長している一方で、原材料費や物流費の上昇による収益への影響が顕在化してきており、自助努力のみではコスト上昇分の吸収が困難な状況となっている。
同社は、今後も安定的な製品供給を継続するため、販売価格の改定を実施することを決定し、需要家の理解を求めていく。
フッ化ビニリデン樹脂は、フッ素樹脂としての優れた性質と汎用樹脂並みの成型加工性を持つバランスのとれたエンジニアリング・プラスチックで、リチウムイオン二次電池用バインダー、水処理膜、釣糸、プラント用パイプ・バルブなど様々な分野に使われている。
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