日本自動車タイヤ協会(JATMA)はこのほど、2018年の自動車タイヤ・チューブ用原材料消費実績をまとめ発表した。
天然ゴムは62万1200tで前年比4・4%増、合成ゴムは42万4920tで同1・8%増、再生ゴムは1万2741tで同3・7%減。
自動車タイヤ・チューブの生産(ゴム量)は、1~3月が前年同期比3%増、4~6月は同4%増、7~9月は同4%増、10~12月は同3%増となり、年間では前年比3%増となった。この推移とほぼ並行して、天然ゴムと合成ゴムの消費量も推移した。
再生ゴムは主に天然ゴム比率が高いトラック・バス用タイヤのトレッド部分が使用されているが、再生ゴムの消費量は年々減少傾向にある。天然ゴム価格の低位安定が続き再生ゴムのコスト面でのメリットが薄れたほか、近年はポリマーではなく加工助剤として配合されるようになり配合量が減少していることも要因と見られる。
カーボンブラックも年間を通じてプラスとなり、49万2329tで同3・2%増となった。
タイヤコード全体では同0・1%減と減少。内訳は強力人絹が同14・9%減の3178t、ナイロンが同0・5%減の1万5460t、ポリエステルが同1・7%増の4万1991t、その他は19・3%減の384tとなっている。
自動車タイヤは①原料ゴム②タイヤコード③カーボンブラック④ビードワイヤー⑤配合剤など、100種類を超える原材料を使って作られる。その約半分は石油(ナフサ)を原料とする化学製品で、石油に対する依存率は高い。
消費構成割合としては、タイヤの5割以上はゴム(天然ゴム34%、合成ゴム27%)が占めており、28%のカーボンブラック、12%のスチールコードが続いている。