トーヨータイヤは2月15日、都内で決算説明会を開催し、清水隆史社長が18年12月期決算を説明した。
トーヨータイヤの12月期の売上高は3932億2000万円で前年度比2・9%減、営業利益は423億9000万円で同6・4%減、経常利益は383億7900万円で同4・5%減となった。当期純利益は、免震ゴム交換回収に伴う特別損失額が前期と比較して11億円減少したが、自動車部品事業での減損処理などの影響により、105億5300億円、31・8%減となった。
事業セグメント別では、タイヤ事業の売上高は3416億9400万円(前年度比145億9700万円増、4・5%増)、営業利益は468億7900万円(前年度比8億3200万円増、1・8%増)となった。
自動車部品事業の売上高は514億6600万円(前年度比263億9400万円減、33・9%減、事業譲渡による影響額242億6500万円減を含む)となり、事業譲渡及び新製品の収益性の影響などにより、営業損失は45億3700万円(前年度は8億5100万円の損失)となった。
18年の決算が減収減益になったことについては「タイヤ事業は増収増益となった。タイヤに資源を集中する事を表明しており、ここ3年間で500億円売上向上している」と話し、自動車部品事業については「生産拠点の改善計画を確実に実行し、製造コストの軽減努力をし、付加価値の高い製品をシフトすることで収益構造の改善に向けた取組を進め、営業損失の縮小を目指す」方針を示した。
営業利益の増減要因については、北米市場を中心に販売が増加し、販売要因で47億円、原材料費で1億円、製造コストで3億円の増収要因があったものの、R&D投資や騰の影響を受けたほか、ブランド力を強化を狙った広告宣伝費など販売管理費の増加により販管費で26億円、為替で18億円、自動車部品事業で23億円、事業譲渡などで15億円の減益要因が響き、29億円の減益となった。事業別では、タイヤ事業は8億円の増益、自動車事業は38億円の減益となった。
所在別セグメント別によると、日本の売上高は1218億4300万円、前年比16・9%減、営業利益292億8400万円、同8・3%減、北米では1981億3300万円、同6・3%増、営業利益は83億8500万円、同3・1%減、その他の地域の売上高は732億4200万円、同1・5%増、営業利益は40億1300万円、どう17・9%減となっている。
免震ゴム対策の影響については、12月31日時点で対象154棟中122棟で工事を着工。そのうち105棟で製品交換を完了した。今回改修対象となる物件に対して、合理的に費用を見積り直した結果、通期で175億2900万円の特別損失し追加計上した。
19年度の設備投資額は534億円を予定しており、そのうちタイヤ事業では、北米とマレーシアの増産投資300億円を含む493億円、自動車部品他で40億円を投資する。
2019年12月期の通期連結業績予想は、売上高が4000億円で同1・7%増、営業利益は400億円で同5・6%減、経常利益は372億円で同3・1%減、当期利益は239億円で同126・5%増を見込んでいる。
三菱商事とのシナジー効果については「三菱商事の海外ネットワークを活用し、販売を伸長させていきたい。中国では異業種から人材を迎えて、違う視点で市場を開拓していく。三菱商事のネットワークを含めた人材の活用などを通し、提携効果を発揮していきたい」と説明した。