今年創立110周年を迎える化学品専門商社の加藤産商(東京都中央区、加藤達男社長)の19年9月期第1四半期(10~12月)は、自動車関連が堅調だったことや原料の値上げも後押しし、売上は前年同期比で上回った。
また、原料供給についてはタイトな状況は続いているが、昨年後半から一部原料が安定供給されるようになったことも売上増に寄与した。
海外拠点を見ると、最も販売数量の大きいタイは自動車関連・非自動車関連とも堅調な伸びを見せている。
また、インドネシアは昨年黒字化を果たし、二輪や電子部品を中心に今後の需要が期待される。ただ、税制や法律の変更が頻繁にあることから国の動向にも注視している。
ベトナムは自動車関連がなく大きな伸びが見込みにくいが、細かい案件を積み重ねて数量アップにつなげる。その他、マレーシアはコンパウンドの製造拠点ともに安定した売上を維持している。
これらアセアン諸国では統括担当者をタイに置き、経済連携協定(EPA)を最大限に活用し関税を低く抑えることで商品の競争力アップを図る方針だ。
一方、中国は対米貿易問題が懸念されるものの、現段階では