協和化学工業の直近の業績動向は、工業用の合成ハイドロタルサイトを中心に堅調に推移する見込みだ。
同社が日本、中国、オランダの3拠点で製造する合成ハイドロタルサイトは、塩ビの安定剤として需要が高まっている。今年度は、昨年末に景気後退などから中国での販売がやや減速したものの、タイなどの東南アジアやインドで環境負荷を軽減する代替材料として販売が伸びているほか、微粒子化や透明化が可能なことからエンプラに耐熱性を付与する添加剤としてもニーズが増加しているとのことだ。現在、オランダのキスマ・ケミカルズの増産がほぼ完了し、続いて中国の丹東松元化学での増産体制を整える計画だ。
ゴム関連では、キョーワマグシリーズの「キョーワマグMF150」は微粒子で分散性が良く、ゴムの物性を上げ加工特性を高めることから、高い評価を獲得。このほか、一昨年から開発を続けている高アスペクト比の水酸化マグネシウム「キスマ10」の販売が好調で、今後も付加価値