上場ゴム企業の4~12月期 増収企業は7割 通期業績に不透明感 

2019年03月04日

ゴムタイムス社

 主要上場ゴム企業22社の2019年3月期第3四半期連結決算(日東化工は非連結)が出揃った。22社のうち増収企業は16社(73%)で前年同期の21社に比べ5社減少した。米中貿易摩擦の長期化による中国経済の減速や原材料上昇などを受け、通期業績予想を下方修正する企業も目立ち、先行きに不透明感が浮かび上がっている。

 豊田合成や住友理工、JSRは国際会計基準(IFRS)を採用していることから、便宜的に売上高は売上収益、経常利益は税引前利益の数値を使って集計している。

 22社合計の売上高(JSRと日本ゼオンの合成ゴム2社を含む)は2兆7315億800万円で前年同期比3・8%増、営業利益は1647億3300万円で同11・2%減となっている。

 売上高については、増収企業16社のうち、2桁増となった企業は前年同期が8社だったのに対し今期は3社に減少した。ただ、豊田合成やJSR、住友理工、日本ゼオンなど売上規模の大きな企業が増収となったことで、合計は前年同期を上回った。

 利益については、営業増益になった企業は7社(31%)で前年同期の13社から6社減少した。また、2桁増益となった企業は2社となり、前年同期から7社減少している。売上減に加え、原材料費や人件費の増加により、利益を落とす企業も見られた。

 経常利益は1822億6500万円で同11・5%減

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