TOYO TIREは3月6日、京浜急行バスが民間事業者で初めて燃料電池バスを導入し、同日より東京都お台場地区で運行を開始した車両「SORA」に、同社製バス用タイヤ「ナノエナジーM638」が採用されたと発表した。
「ナノエナジーM638」は、同社独自のトラック・バス用タイヤ基盤技術「e―バランス」と材料設計基盤技術「ナノバランステクノロジー」を駆使し、高い耐摩耗性能・耐偏摩耗性能と低燃費性能の両立を実現した、大型路線バス専用のタイヤ。
高いライフパフォーマンスはバス会社における車両管理・メンテナンス面で優位的価値となり、また、高い環境性能は交通環境のエコ化にも寄与することから、昨今の大型路線バスに求められる性能・価値を十分に満たした製品といえる。
同製品には、低燃費性能の向上を狙い「ナノバランステクノロジー」を駆使し、トレッドコンパウンドをはじめ燃費に影響する部位すべてに低発熱配合を採用し、転がり抵抗の低減を実現した。
そして摩耗ライフ性能の向上を狙い、ワイドトレッド形状と新配合の採用により耐摩耗性能を維持。「e―バランス」技術により、接地形状・接地圧力を最適化し、高い耐偏摩耗性能を確保している。
また、タイヤ側面を縁石などの外傷から守るサイドプロテクター、および更生台として取り外すタイミングの目安(3・2mmで露出)を知らせるリトレッドインジケータとサイドリトレッドマークを配置するなど、大型路線バスの安全運行性能向上を狙った技術も採用されている。
「SORA」は、トヨタ自動車が開発した量販型燃料電池バス。燃料は従来、バス車両で多く用いられてきた軽油ではなく、水素を使用し発電した電気でバスを駆動させる。発電する過程では二酸化炭素や環境負荷物質が発生しないため、非常に環境性能に優れている。