住友ゴムは3月7日、同社、住友林業、マックストンが共同で賃貸住宅向けの高遮音床を開発したと発表した(特許出願済:2018年8月)。
同製品は住友林業の賃貸住宅「フォレストメゾン」に3月7日より採用する。業界最高レベルの高遮音を実現した床で、快適な住環境を提供できる賃貸住宅を供給していく。
同製品では、独自開発したオリジナル部材「防振ゴム」と「遮音モルタル板」を使用し、床への衝撃音を大幅に軽減した。
住友ゴムが自動車用タイヤで培った配合技術を応用した防振ゴムと、マックストン独自の成形方法による高強度な遮音モルタル板を使用している。ポイントはゴムの形状で、ゴムシートに突起状のゴムを付けることで、防振ゴムと遮音モルタル板の間に隙間を設け、上階からの振動を防振ゴムで吸収して下階へ伝えない防振構造とした。
遮音モルタル板は簡易に施工ができるようサイズと重量を調整している。
入居者のライフスタイルが多様化する中、賃貸住宅に求められる性能は高まってきている。賃貸住宅の不満に関する調査では、不満に感じることの1位は「上階の足音や声が響く」となっている(LIXIL住宅研究所より)。遮音性の高い床の導入は賃貸住宅の性能と入居者の満足度を高める上で大切な要素であることがここからもうかがえる。
今回の共同開発は、住友林業の研究施設である筑波研究所での、実棟に即した実験でLL値35、LH値50を達成。創業以来「木」を軸に事業を展開してきた住友林業の木の知見と木造住宅のノウハウ、熊本城への制振ダンパー納入実績のある住友ゴムの長年のタイヤ材料研究の知見、住宅建材の開発に携わり続けているマックストンのモルタル成形技術を生かし、連携した成果となった。
賃貸住宅に採用へ