デンカは3月11日、2018年4月よりスタートした経営計画「Denka ValueーUp」の達成に向けた取り組みの一環として、本年3月11日開催の取締役会において、重点分野であるヘルスケア事業の強化およびグループ商社機能の最適化を目的としたグループ再編に関する2件の合併案件について、それぞれ2020年4月1日付での合併を進めることを決議したと発表した。
なお、同案件は、対象グループ各社の取締役会でも決議され、3月11日に合併に向けた覚書を締結している。また、完全子会社を対象とする吸収合併並びに連結子会社間の合併であるため、開示事項・内容を一部省略している。
ヘルスケア事業の強化(連結子会社の吸収合併)については、内容は同社とデンカ生研の合併による同事業の統合。
統合の背景は、同社グループはヘルスケア事業はワクチン・検査試薬事業等をデンカ生研で行い、高分子ヒアルロン酸製剤事業・子会社の独アイコン社が有する植物遺伝子組み換え技術によるノロウィルスワクチン等の開発事業・がん遺伝子変異調査事業等を同社が行っている。同社経営計画において同事業を最重点分野と位置付けており、事業をより一層強化・拡大していくために、現在、組織上両社に分かれている事業を合併により統合する。
合併の目的は、①統合により同社グループの総力を結集し、ヘルスケア事業の更なる拡大・発展の加速②同事業特有のリスクへの的確な対応のために事業の統合によるガバナンスの更なる強化③今後予想される同事業の大型投資に対し、同社グループの企業理念と経営戦略に基づく意思決定の迅速化④統合による更なる人事交流、組織面での強化。
合併の要旨は、①合併期日(効力発生日)は2020年4月1日(予定)②合併の方式は同社を存続会社とする吸収合併方式で、デンカ生研は解散③合併に係る割当ての内容は、同社がデンカ生研の発行済株式のすべてを所有しているため、合併による株式その他の金銭等の交付はない④消滅会社新株予約権及び新株予約権付社債に関する取扱いについては、デンカ生研は新株予約権及び新株予約権付社債を発行していない。
合併後の状況は、同社の商号、所在地、代表者の役職・氏名、事業内容、資本金および決算期についての変更はない。
今後の見通しについては、合併は完全子会社との合併であり、同社の連結業績への影響は軽微としている。
グループ商社機能の最適化(連結子会社間の合併)については、内容は同社連結子会社であるアクロス商事とYKイノアスの、両社対等の精神での合併によるグループ商社の統合。
合併の目的は、アクロス商事とYKイノアスはともに同社グループ内の事業製品を中心に、各種化学製品等を取り扱っているため、合併を通じて、両社が保有する経営資源の有効活用と経営の効率化を図る。加えて、電子材料や特殊混和材等の販売面でのシナジーを最大限に発揮させ国内外の営業力の強化を図ることにより、得意先に対するサービスのより一層の向上と同社グループの経営計画への貢献を目指す。
合併の要旨は、①同社および各連結子会社の取締役会における合併覚書の締結は3月11日、合併期日(効力発生日)は2020年4月1日(予定)②合併の方式はアクロス商事を存続会社とする吸収合併方式で、YKイノアスは解散③合併に係る割当ての内容はアクロス商事およびYKイノアス間で協議のうえ決定する。
合併後の状況は、合併期日である2020年4月1日付で、存続会社であるアクロス商事は商号を変更する予定。その他の詳細はアクロス商事およびYKイノアス間で協議のうえ、決定する。
今後の見通しについては同合併による同社連結業績への影響は軽微としている。