ブリヂストンが試乗会 レグノGRーXⅡの静粛性を体感

2019年03月22日

ゴムタイムス社

 

グレートバランスを追求した「GRーXⅡ」

グレートバランスを追求した「GRーXⅡ」

 ブリヂストンは3月14日、最上位ブランドタイヤである「レグノGRーXⅡ」の体感試乗会を、埼玉スタジアム2002で開催した。
 試乗会に先立ち、消費財マーケティング本部消費財商品企画部長の雀部俊彦氏が、2月1日に新発売した「レグノGRーXⅡ」の開発コンセプトについて説明した。
 雀部氏はレグノブランドを「直進安全、ドライ、ウェット、快適、静粛、低燃費、耐摩耗性能の7つの総合性能を高次元で調和させた商品」だと位置づけ、「そのグレートバランスを更に向上させること」をコンセプトに、新商品が開発されたと説明した。

開発コンセプトを説明する消費財マーケティング本部消費財商品企画部長の雀部俊彦氏

開発コンセプトを説明する消費財マーケティング本部消費財商品企画部長の雀部俊彦氏

 また、新商品の最大の特徴には、「性能低下抑制技術」を挙げ、「通常はタイヤの摩耗度に比例して大きくなるノイズを低減し、新品時・摩耗時ともに上質な静粛性を実現した」と自信をみせた。
 搭載技術の解説は、PSタイヤ開発第3部 PSタイヤ設計第一ユニットリーダーの杉本香居氏が担当した。
 杉本氏は、「3Dノイズ抑制グルーブ」と新技術である「シークレットグルーブ」を組み合わせた新しいトレッドパタン技術やベルト部の振動を抑制する「ノイズ吸水シート」を採用することにより、騒音エネルギーを新品時で従来品比5%、摩耗時で同17%低減し、摩耗後も気柱管共鳴音の低減が持続することを解説。新商品のノイズ音とタイヤ摩耗が60%進んだタイヤのノイズ音の聞き比べなどを通し、摩耗時に発生する高周波音が抑制され、摩耗時でのノイズが低減されていることを説明した。

技術解説を行ったPSタイヤ開発第3部 PSタイヤ設計第一ユニットリーダーの杉本香居氏

技術解説を行ったPSタイヤ開発第3部 PSタイヤ設計第一ユニットリーダーの杉本香居氏

 続いて、行われた試乗会では、このノイズ低減性能を実感するために、音比較試験を中心に行われた。
 相対評価試験では、「GRーXⅡ」とスタンダードタイヤ「エコピア NH100」を、ホンダ・フィット・ハイブリッドに装着し、コーンを置いたスラロームやロープを数本並べたり、ゴム片を置いた凸凹道を模した特殊路面などが用意された周回路を走行し、タイヤの評価を行った。

「GRーXⅡ」を装着し、周回路を走行、静粛性を体感することができた

「GRーXⅡ」を装着し、周回路を走行、静粛性を体感することができた

 30キロ前後で走行した所、「GRーXⅡ」はロールが少なく、ロール後の収まりに余分な反動やふらつきがなかった。 ゴム片などの段差を乗り越える際の衝撃も緩和されており、乗り心地と操縦安定性に優れている事を体感することができた。

 

「GRーXⅡ」はロールが少なく、ロール後の収まりに余分な反動やふらつきがなかった

「GRーXⅡ」はロールが少なく、ロール後の収まりに余分な反動やふらつきがなかった

 特に、ノイズははっきりと違いが分かるほど、静粛性が高いと感じた。「GRーXⅡ」は走行時でもノイズが抑制されており、エンジン音だけが微かに聞こえるだけで、助手席に乗っていても静かで快適さが感じられた。

 音比較試験では、「GRーXⅡ」と「GRーXⅡ」が60%摩耗したタイヤと従来品が60%摩耗したタイヤの3タイヤをトヨタ・クラウン・ハイブリッドに装着し、時速30キロ前後で走行比較した。

摩耗が進むと新たな溝が出現し、消音器の形状を維持する「シークレットグルーブ」が出現する

摩耗が進むと新たな溝が出現し、消音器の形状を維持する「シークレットグルーブ」が出現する

 「GRーXⅡ」の静粛性は当然優れていたが、「GRーXⅡ」が60%摩耗したタイヤでも、ほとんど差がわからないぐらいの静粛性を体感することができた。
 タイヤが摩耗した状態であるならば、普通は高周波音が不快に感じてしまうはずなのだが、摩耗後の静粛性悪化が抑制されており、摩耗60%という半分以上タイヤ溝が減少した状態でも、静粛性が維持できている事が確認することができた。
 摩耗が進むと新たな溝が出現し、消音器の形状を維持する「シークレットグルーブ」の効果が浮き彫りとなった。

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