三井化学の熱可塑性エラストマー「ミラストマー」事業の19年3月期は、中国への輸出が秋口に一時減速した影響を受けたものの、前年度比で約10%の販売増を達成する見込みだ。
一昨年に旭化成のTPS事業を買収しスチレン系の架橋型製品を拡充したほか、TPVは日、中、独の3拠点に加え、北米で年産6000t規模の新拠点の建設を進めており、本格稼働する今年10月にはTPVが年産4万6000t体制となる。
なかでも架橋型オレフィン系エラストマー(TPV)の新架橋タイプ「Aシリーズ」は、耐油性を画期的に向上させたことで、ステアリング・ブーツなどでの需要が高まっている。この分野ではアジアに販売照準を絞り込んだことで、想定以上の販売増となっている。
また、非架橋型オレフィン系エラストマー(TPO)の「TAシリーズ」は、エアバッグカバー材に特化した提案が奏功し採用が飛躍的に伸びているという。
一方、新たに加わった架橋型のスチレン系エラストマー(TPS)のスー