ランクセスは3月15日、赤リンフリーで難燃性を達成したと発表した。
赤リンは、ポリアミド66に使用される難燃性添加剤として定着し、少量でも機械的性能にほとんど影響を与えず、熱可塑性樹脂に優れた耐火性を与えるといった特徴を持っているが、最近はポリアミド66ベースの樹脂と赤リンの価格が上昇しているのに伴い、熱可塑性樹脂の価格も高騰している。
こうした業界環境の中、同社では特に電気・電子業界(E&E)およびIT産業において、難燃特性を備えたポリアミド6および66ベースの高性能の代替素材で需要が増えていることを確認している。
同社のハロゲン化コンパウンドの中でも、赤リンベースの難燃パッケージを使用したポリアミド66タイプに代わる有効で費用対効果の高い代替品がある。その製品例がポリアミド66コンパウンド「デュレタンAKV25F30」とポリアミド6コンパウンド「デュレタンBKV25F30」で、これらの製品の利点の一例として、IEC60695-2-1のグローワイヤーテストで証明された高い難燃性が挙げられる。
同社のハイパフォーマンスマテリアルズ(HPM)ビジネスユニットの用途開発の専門家であるアレクサンダー・ラデックは「当社の製品群には、従来と同じあるいは、それ以上に優れた難燃特性効果を備える、ハロゲンフリーの難燃剤パッケージなど、有用なコンパウンドがある。特にポリアミド6コンパウンドは、高い費用対効果をもたらす」とコメントしている。