豊田合成は3月27日、車の環境性能向上に寄与するため、エンジンに空気を送るターボダクトを樹脂化し、重さを半減したと発表した。
この「樹脂軽量ターボダクト」は、2月にトヨタ自動車から発売された海外向けの新型ハイエースに搭載されている。
ターボダクトは、エンジンの出力を高めるために圧縮した空気を送るパイプで、高い耐圧・耐熱性能に加え、エンジンの振動を吸収する性能が必要とされる。そのため、従来は金属やゴムなど複数のパイプで構成されていた。
今回同社は、長く複雑な形のパイプを成形できるサクションブロー工法を新たに導入し、ターボダクト全体を樹脂で成形することで約5割の軽量化を実現した。材料に軟質樹脂を採用したほか、パイプの一部を蛇腹形状にするなど設計を工夫することで、耐圧・耐熱や振動吸収の性能を確保している。