体動センサを実用販売 住友理工、圧電ゴムで初

2019年04月01日

ゴムタイムス社

 住友理工は3月28日、心拍や呼吸など生体情報を同時に計測できる診断用機器「体動センサ」を開発し、圧電ゴム技術を応用したバイタルセンシング機器として、世界で初めて実用化したと発表した。4月より研究開発者向けにモニター販売を開始する。

 同製品は医療分野のほか、介護や健康、スポーツなど幅広い分野での活用が期待される。同社は同製品を、一般医療機器(クラスⅠ)として2月28日に独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に届出を行い、登録が完了した。

 体動センサは、センサデバイスと計測ユニットで構成。利用者の身体に触れる箇所に設置することで、心拍や呼吸、体動といったバイタルデータのほか、離着床を同時に計測することができる。収集したデータは計測ユニット経由でPCやスマホなどデジタル機器での管理・閲覧が可能で、遠隔でのモニタリングにも適している。医療用途に加え、乳幼児の見守り、健康管理やアスリートのパフォーマンス向上を目指した睡眠モニタリング、ドライバー向け生体センシングなどへの応用が見込まれる。

 同製品には、ヘルスケア分野の各製品に採用する同社のコア技術「SRセンサ」技術を応用・開発した新素材である圧電ゴムを搭載。従来の圧電素材にはないストレッチャブル性が大きな特徴となっている。薄型で柔軟、伸縮性があるため、例えばベッドの上に敷くだけで生体センシングできる。

 同社は、モニター販売により医療機関や研究開発機関、介護施設や企業などに体動センサを提供し、ヘルスケア分野での新たな商品開発に繋げ、人々の暮らしへのさらなる貢献を目指すことにしている。

体動センサ

体動センサ

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