国内生産の熱可塑性ポリウレタン(TPU)「パンデックス」を主体に、独コベストロ社のTPU「デスモパン」と「テキシン」を輸入販売するディーアイシーコベストロポリマー。同社は、今年4月1日付で親会社のコベストロジャパンの出資比率が50%から80%に引き上げられることになり、今後は国内販売に加えて、輸出と輸入販売の比率を増やす方針だ。
TPU事業で世界3位のサプライヤーである独コベストロは、アメリカと台湾の製造拠点で各25%の増産を発表するなど、TPU事業を拡大している。長期平均で年率6%のペースで成長が予測されるTPU市場で、コベストロの主要製品は過去3年間はそれを上回る年率2桁台の販売増を記録しており、さらに生産能力を伸ばし、製品群を広げる戦略だ。
一方、出資比率が20%になるDICからも原料供給などの支援は続き、DIC堺工場内にある堺プラントでのTPUの製造を継続する。日本をメインに製品開発と用途展開を図り、国内需要に応えるという同社の基本姿勢は崩さない。その上で、堺プラントの生産能力を拡大しながら海外にも目を向け、同社のポートフォリオが海外のコベストロ・グループに浸透する形での成長を目指す。
海外のTPU市場は、日本では主流ではない射出成