横浜ゴムは4月1日、東京・新橋の本社で入社式を開催し、山石昌孝社長が本社採用の48人を前にあいさつした。
山石社長は冒頭で、同社が2017年10月に100周年を迎えたことに触れ、「世界恐慌や世界大戦など様々な苦難を乗り越えて1世紀もの歴史を重ねることができたのは、これまでの諸先輩方のたゆまぬ努力と、長い年月をかけて築き上げてきたお客様との信頼関係があったからこそだ。皆さんにはこの歴史を引き継ぐ重みと、自分たちが次の100年に向けた礎を築いていくという誇りを心に刻んで頂きたい」と求めた。
続いて、「今、世界情勢は激変しており、当社を取り巻く環境も絶えず変化している。このような不確実な時代を生き抜くために、当社は、中期経営計画『GD2020』の中で横浜ゴムの強みを再定義し、独自路線を強化した成長戦略を通じて、収益を伴った成長を目指す」と説明した。
さらに山石社長は、働く上で必要だと考える3つのキーワードとして「安全とコンプライアンス」、「信頼」、「学び」を挙げた。
安全とコンプライアンスについては、「ベースはルールを守ることで、ルールをきちんと守ることが皆さん自身の身を守ることになる」と述べた上で、「社員の安全は全てに優先する。良いものを作り世の中に誇れる会社になるには、社員が安全に安心して働ける環境が必要不可欠だ」とし、また、不用意なSNS投稿などを例に挙げ「長い年月をかけて築き上げた信頼も崩れるのは一瞬だ。信頼回復には信頼を築くまでの何十倍以上の年月と努力が必要となる。新入社員も例外ではなく、横浜ゴムの社員であることに誇りを持ち、社会に恥じない責任ある行動をして下さい」と自覚を促した。
そして、信頼について山石社長は、国内外問わず多くの人と仕事をする上で、「相手を知り、違いを尊重し、理解する姿勢を忘れないで欲しい。お互いを信頼しそれぞれが持つ知識や経験を一つにして同じ目標に取り組むことで、大きな成果を生み出すことが出来ると期待している」と述べた。
さらに、学びについて、「会社に入ってからの学びは、学生時代の勉強と違い、より良い仕事の成果を出すために大切なものだ。自分の意思で吸収することがとても大切で、その努力の差が先々大きな違いとなって現れる」と話し、「管理職には成果を、一般の社員には成長と育成を重視していく。若い皆さんは、ひるまずに色々なことに挑戦し、その中から学びを得てもらいたい」と呼びかけた。
最後に山石社長は、「これから新人研修に入る。まずは真摯に新人研修に取り組み、配属先で力を十分に発揮できるよう、しっかりと準備をお願いする」と締めくくった。