タイヤ協会 10年の廃タイヤリサイクル状況 

2011年05月16日

ゴムタイムス社

日本自動車タイヤ協会は4月27日、2010年の廃タイヤリサイクル状況をまとめた。それによると、リサイクルは近年、原油価格および石炭価格の上昇などを背景に代替燃料としての需要が高い状況が続いており、2010年も同様の傾向からリサイクル利用量は合計で90万4000㌧、リサイクル率は前年と同じ91%という結果となった。
2010年の廃タイヤ発生量は、新品タイヤの販売量が前年に比べて増加したことから「タイヤ取替え時」の廃タイヤ発生量は、本数では7600万本と前年に比べて400万本増加し、重量では83万5000㌧と5万4000㌧の増加となった。
一方「廃車時」の廃タイヤ発生量は、本数では前年同数の1800万本であったが、重量では16万2000㌧と7000㌧の減少となった。これは、エコカーへの買い替え補助金により乗用車、軽自動車の廃車台数は増加したが、トラック市場での経営状況の悪化を背景とした保有台数の減少、使用年数の長期化が進み、大型車の廃車台数が減少した結果と考えられる。
「タイヤ取替え時」「廃車時」を合計すると、本数では9400万本、重量で99万7000㌧となり、前年に比べそれぞれ400万本、4万7000㌧増加した。
近年のリサイクル状況の特徴は、製紙会社での利用が年々増加しており、2010年は前年比111%の38万8000㌧と、発生量のうち約4割が製紙会社で利用されている状況となっている。
また、廃タイヤの不法集積・不法投棄状況調査については、2011年2月時点において全国合計で不法集積が3万5693㌧(90件)、不法投棄は4996㌧(34件)の結果となり、不法集積は前年に比べて1165㌧の減少、件数では4件の減、不法投棄は235㌧の減少、2件の減といずれも改善がみられた。

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