【コラム連載シリーズ】創業者山田猪三郎の軌跡【14】~気球製作所豊間清氏

2019年04月27日

ゴムタイムス社

創業者山田猪三郎の軌跡 

 今回が最終回となりました。弊社は曽祖父が創業し今年125年になります。

 曾祖父没後の歴史と現況を記させていただこうと思います。以前の回で触れたことの重複が一部あることをお許しください。

「没後から戦前まで」

 曽祖父の没(1913年)後は、娘婿で私の祖父豊間靖が弊社を継承しました。

 祖父は係留気球を改良してアドバルーンを考案、実用化しました。

 その後、気象観測用ゴム気球の研究開発を始め、1920年に中央気象台(現気象庁)に納入を始め、現在に至っております。

 昭和に入り1940年代には濃縮ラテックスが普及し、これによりゴム気球の製造方法が一変しました。これまでのディッピング方式からモールディング方式による気球の製造を始めました。これらの技術も戦時下での軍からの命令で技術解放され、他社への生産指導も行いました。

「戦後から現在」

 戦後は自転車用ムシゴムや玩具用風船などの浸漬製品も製造しましたが、現在それらは生産しておりません。

 1955年には気象観測用気球の輸出を開始しました。その後、ゴム引布でヘリウ

全文:約1123文字

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー