◆ブリヂストン
ブリヂストンは4月8日、国内各地の直営店やガソリンスタンドなどで「タイヤの日」安全啓発活動を実施した。
安全啓発活動は、顧客並びにタイヤ販売店にタイヤの日常点検の重要性を再認識してもらうことを目的に行っており、当日は同社の国内販売会社であるブリヂストンタイヤジャパンの従業員を始め、ブリヂストンの研究施設、工場の従業員なども含め、多くの従業員、幹部が参加した。
このうち、ガソリンスタンドのENEOSフロンティア環七豊玉店(東京都練馬区)では、ブリヂストンの磯部正博常務執行役員(日本タイヤ事業管掌兼ブリヂストンタイヤジャパン代表取締役会長)が参加し、店を訪れた一般ドライバーへタイヤの空気圧や残溝チェックなどの日常点検の重要性を説明した。
同店で磯部氏は「日本自動車タイヤ協会(JATMA)の統計を見ても空気圧不足の車は年々増えているように感じる」と述べた上で、「その要因はセルフスタンドの増加に伴い、ドライバーが空気圧をチェックする頻度が少なくなり、お客様自体がタイヤに関心を持たなくなってきているのではないか」と現状を説明した。
その対策として磯部氏は、「当社ではタイヤの日における啓発活動はもちろん、直営店やガソリンスタンドなどでは年間を通じてパンフレットなどで告知したり、直接お客様と接する場面でタイヤの空気圧管理の重要性などを訴求したりしている」と強調した。
今後も、タイヤを正しく使用してもらい、タイヤへの関心度を高めていく取組みを同社全体で続けていくとしている。
◆住友ゴム工業
住友ゴム工業は4月6日に、今年で12年目を迎える「ダンロップ全国タイヤ安全点検」を全国47会場で実施した。
埼玉県杉戸町の「まちの駅・道の駅・アグリパークゆめすぎと」で行われたタイヤ点検では、増田栄一執行役員・タイヤ国内リプレイス営業本部長はじめ、同社従業員と販売会社従業員が参加。6チームに分かれた点検メンバーが積極的にタイヤ点検を呼びかけ、空気圧管理の重要性を訴求した。
今回は、昨年の秋の点検にゲストとして参加したフリーアナウンサー・
平井理央さんの「タイヤ安全点検一日大使」の任命式も行われた。
平井さんは「昨年秋にドライバー代表として参加した。その時にタイヤ点検のレクチャーを受け、定期的なタイヤ点検の重要性を実感した。交通事故の防止策としてのタイヤの定期的な点検は、まだまだ理解が不足している部分がある」と振り返り、来場者にタイヤ点検を呼びかけた。
次いで、増田本部長は、この点検を2008年から全国の道の駅やショッピングセンターなどで毎年春と秋に実施し、延べ10万台以上を点検したことを説明した。
またタイヤ点検の現状について触れ、「最近では、タイヤの空気圧を点検する機会が減少している。また毎回3割近く、タイヤの空気圧の過不足が見つかっている」と述べ、「タイヤ点検活動を行う中で、ドライバー自身が自分のタイヤの空気圧点検を実際に意識してもらえるように、今後も活動を続けていく」とタイヤ点検の必要性をPRした。
点検では、エアが不足している車にはドライバーの了承を得て空気を充填したほか、残溝不足や損傷などをチェックしたシートをドライバーに手渡していた。そのほか、夜間でもライト等に反射して光り交通事故防止につながるオリジナルリフレクターと、定期的なタイヤ点検の重要性を啓発するメッセージを同封したマスクも配布した。
同会場の点検台数は89台。全国で合計2999台のタイヤ点検が行われ、累計で10万3053台となった。
◆TOYO TIRE
TOYO TIREは4月7日、「タイヤの日」に合わせ「道の駅・神戸フルーツ・フラワーパーク大沢」で、タイヤ安全啓発活動を行った。
安全啓発活動には、清水隆史社長をはじめ同社幹部や従業員が参加し、道の駅を訪れた車両に無料のタイヤ点検などを実施した。
駐車スペースの一角に設けられた同社のタイヤ点検エリアでは、スタッフがタイヤの外観に傷やヒビがないかどうか、タイヤの溝が少なくなっていないか、偏摩耗していないかどうかを確認した上で、最後は空気圧が適正に保たれているかどうかを機器を使って測定した。
清水社長は、昨年JATMAが実施した調査では全体25%の乗用車でタイヤの空気圧不足が発生していると紹介し、「空気圧不足のタイヤは燃費悪化だけでなく、タイヤ損傷の原因につながる。当社は国内で唯一、タイヤという言葉を社名に掲げるメーカーなので、安全啓発活動は当社の使命、責務だと考えている。タイヤを安全に安心して使用できるように、日常点検、管理の重要性を訴求していきたい」と点検員に激励の言葉を送った。
会場では「ドライブシミュレーター」を用いた安全啓発活動も行った。
ドライブシミュレーターは、実車に近いハンドル、アクセルペダル、ブレーキペダルはもとより、運転席から見える景色を映すモニターや走行音などを出すためのスピーカー、車両の揺れを再現するための揺動機構などを備えている。同社が独自にソフト開発したコンピューター制御により、タイヤの摩耗度による雨天時の制動距離の違いやハイドロプレーニング現象の発生、空気圧の違いによる操縦安定性の違いをドライバーが体感できる。
清水社長は、シミュレーターに搭乗した感想について 「雨天時は特にハンドリングが難しく、制動距離にも差が出ており、臨場感を持って、違いを体感することができた。実際に体験することで、啓発活動の効果も高いと感じた」と述べ、今後について「できるだけ様々な所で安全啓発活動を行い、道の駅、ショッピングモールなどにシミュレーターを設置し、さらなる啓蒙活動を継続していきたい」と話した。