ミシュランタイヤは4月16日、同社のニアゼログロース(NZG)テクノロジーを搭載した航空機用ラジアルタイヤ「ミシュラン・エア・エックス(MICHELIN・Air・X(R))」が全日本空輸(ANA)が5月24日からハワイ路線に導入するエアバスA380型機(A380)「フライング・ホヌ(FLYING・HONU)」への採用が決定したと発表した。
NZGテクノロジーは、タイヤ寸法の増大を限りなくゼロに近づける同社独自の技術。乗用車用タイヤなどに比べ高内圧で使用される航空機用タイヤに同テクノロジーを採用することで窒素ガス充填後および離着陸時の高速走行における寸法増大を抑え、タイヤの耐久性を向上し異物による損傷を受けにくくする。
そのほか、一般的なラジアルタイヤに比べ軽量なため航空機の燃費のさらなる改善につながる。
加えて、タイヤ交換回数が減ることにより運行にかかる時間や費用も低減する。
なお、ミシュラン・エア・エックスは、一般的なラジアルタイヤと同テクノロジーを採用したラジアルタイヤがあり、ともに長寿命によるタイヤ交換回数低減やタイヤ重量低減により燃費向上と環境負荷低減を実現する製品となっている。
ポール・ペリニオ社長は、「ミシュランはラジアルタイヤのパイオニアであり、20世紀初頭から空のモビリティ発展に特に意欲を注いできた。このたびミシュランが誇るNZGテクノロジーを採用した航空機タイヤの安全性と信頼性が、ANAの厳格な選定プロセスを経てA380型機に採用されたことを大変喜ばしく思う。モビリティの持続的な発展に貢献することを企業理念とするミシュランは、今後も品質向上に努めさらに貢献できるよう尽力していく」とコメントしている。