エチレン・プロピレンゴム(EPDM)の「三井EPT」を製造・販売する三井化学のエラストマー事業部は、競合メーカーの能力増強が相次ぐ中、差別化製品に注力して、市況変動の影響を受け難い事業体質を構築する方針だ。
EPDMをめぐっては、ダウの米国プラントが昨年本格稼働し、住友化学の中東プラントが19年中に本格稼働するほか、伊ベルサリスが韓国に新プラントを建設するなど、生産能力拡大が相次ぐ。
しかし、需要動向を見ると、18年の秋口までは堅調な自動車生産を背景に出荷が好調だったものの、19年に入ると、米中貿易摩擦の影響等により中国で需要に若干の陰りが見られた。自動車生産が久々に200万台を超えたタイや、インドネシアは好調だが、需要は以前ほど強くないと見られ、「実体経済は弱含みとなって