竪型射出成形機を発売 日精樹脂、低床化を実現

2019年04月25日

ゴムタイムス社

 日精樹脂工業は4月24日、業界トップクラスの低床化を実現した型締力2110kNのハイブリッド式竪型射出成形機「TWX220RⅢ25V」を開発し、5月1日から受注を開始すると発表した。同製品の標準本体価格は、3150万円(税別)。年間40台の販売を見込んでいる。

 この射出成形機は、自動車や電子部品など幅広い分野におけるインサート成形向けで業界トップクラスの販売実績を誇る同社のハイブリッド式竪型成形機「TNX―RⅢシリーズ」をベースに、新複合式型締機構を搭載し、機械全体の低床化を実現している。

 最大の特徴は、機構のコンパクト化を図るため、これまで高速型締から高圧型締まで1つの型締シリンダで行っていた型締動作を、早送りシリンダと高圧型締シリンダ、ハーフナット機構からなる複合型締機構で行う点で、これにより、金型取り付け面高さを従来機比で約30%減の1000mmとし、金型取付けなどの段取り替え作業や、ワークインサート・製品取り出しの作業性が大幅に向上した。また、機械全体の高さも約10%低く抑え、成形工場の設置スペースの融通性を向上している。

 そのほか、均一な型締力を伝達できる直圧式型締機構を搭載し、温度変化の影響を受けにくく常に設定値通りの安定した型締力を伝達できるほか、金型に優しい適正型締力設定が容易で、シンプルかつクリーンな機構が長期にわたり機械精度を維持する。さらに、新複合型締機構により、作動油量を従来機よりも52%削減している。また、ベッド構造の最適化により自動機のフレキシブルなレイアウトが可能で、取出機や多関節・双腕ロボットなど、個々の成形品や成形工程に適した自動化システムに柔軟に対応でき、金型取付面の3ステージ化にも容易に対応可能な設計となっている。

 同社は、昨年10月に開催された名古屋プラスチック工業展にこの製品を参考出品し、高い評価を得ている。

 

TWX220RⅢ25V

TWX220RⅢ25V

新製品(左)は旧製品(右)に比べ低床化を実現

新製品(左)は旧製品(右)に比べ低床化を実現

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