クロロプレンゴム(CR)「ショウプレン」を製造・販売する昭和電工では、CRの世界的な需給タイトを受け、川崎事業所(年産2万3000t)でフル生産・フル販売が続いている。18年度の合成ゴム事業は、各製品群の販売が堅調だった上、市況も良好で、増収増益となった。
特に好調だったのは、同社が成長分野として注力する、医療用手術手袋向けで、東南アジアで販売が伸長した。手術用手袋は、長時間の作業に耐え得る柔軟性や薄さが求められ、アレルギー対策の需要も根強い。二重装着が定着するほか、アフリカで需要増が見込まれることなどから、同社は需要拡大を期待する。
手袋以外では、接着剤や防水の用途などでラテックス、ドライ製品とも販売が堅調で、新規の引き合いに応じられない状態が続く。
同社の現在の輸出比率は約8割。約2割を占める国内向けは、ドライ製品が中心となる。
今後、競合各社の能増などで「需給バランスが緩むことも想定しながら