日本ゼオンの中間連結 営業益は過去最高に

2011年11月15日

ゴムタイムス社

 日本ゼオンは8日、2012年3月期中間連結決算を発表した。売上高は1340億7100万円、前年中間期比0・7%減とわずかながら減収となったが、営業利益は212億8300万円、同13・3%増、経常利益197億9200万円、同15・4%増の増益となった。半期での営業益は過去最高益。四半期純利益は122億3500万円、同34・2%増となった。
 合成ゴムの国内販売は、自動車関連部品向けで震災などによる自動車生産減の影響があったものの、タイヤ向けは顧客の需要が堅調に推移し、また、原料価格に応じた価格改定を実施したことにより、販売数量、売上高とも前年同期を上回った。輸出は、国内販売同様、価格改定を行ったが、荷繰り販売調整の実施により販売数量、売上高ともに前年同期を下回った。海外子会社は、米国子会社の販売数量が前年同期を下回ったものの、欧州需要の回復、加えて原料価格に応じた価格改定も功を奏し、売上高は米国子会社、英国子会社とも前年同期を上回った。
 事業別の業績は、エラストマー素材事業の売上高は894億8200万円、同4・5%増、営業利益183億円、同31・3%増、高機能材料事業は売上高259億4600万円、同3・5%減、営業利益23億5600万円、同47・9%減となった。
 同社は11年度を初年度とする3ヵ年の中期経営計画「SZ―20」をスタートさせた。エラストマー素材事業と高機能材料事業の強みを磨き上げ、両輪でグローバルに事業を拡大する。業績目標は、2020年度連結売上高5000億円、海外生産比率50%以上としている。

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