横浜ゴムの2011年12月期第2四半期連結決算(4月1日から9月30日)は、売上高2582億2000万円となり、11年3月期第2四半期連結決算との対比で前年同期比8・4%増の増収となったが、営業利益は75億8500万円、同8・3%減、経常利益26億3300万円、同26・1%減の減益となった。四半期純利益は2億9400万円で同75・7%減となった。
国内市販用を中心にタイヤ販売が伸び、大幅増収となったが、営業利益は原材料価格の高騰や円高、販管費の増加により減益となった。しかし、値上げやコスト改善により従来予想(60億円)を上回った。経常利益は急激な円高で営業外の為替差損が膨らみ、四半期純利益は子会社の退職給付費用を特別損失で計上したため、それぞれ減益となった。
経常利益段階での増減要因は、原料価格高騰で198億円、為替差損などで20億円、販管費増で20億円などが減益となり、数量・ミックスで89億円、値上げ効果で127億円などが増益に効いたが、プラス要因でカバーできず減益となった。
タイヤ事業の売上高は2046億5600万円、同10・7%増、営業利益は59億7800万円、同2・0%減。東日本大震災の影響で新車用が落ち込んだが、中古車販売の増加が国内市販用の需要を押し上げた。また、海外もアジアや欧州を中心に販売を伸ばした。
工業品事業の売上高は416億8400万円、同0・7%増、営業利益は4億5200万円、同71・2%減。震災で自動車用ホースや接着剤の需要が落ち込んだが、高圧ホースの販売が伸び増収となった。マリンホースの海外受注の増加やコンベヤベルトの需要回復もあったが、原材料高や円高が大きく響き減益となった。
その他の事業(航空部品、ゴルフ用品など)の売上高は118億7900万円、同1・2%減、営業利益は11億4800万円、同87・8%増となった。
なお、2011年度は決算期変更のため9ヵ月決算となる。
2011年11月14日