住友ゴムの12月期第3四半期 売上高は2ケタ増収

2011年11月14日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業の2011年12月期第3四半期連結決算は、売上高4675億8300万円、前年同期比10・1%増、営業利益293億7000万円、同2・5%増、経常利益264億7000万円、同4・6%増の増収増益となった。四半期純利益は137億3300万円で同2・2%減。
 経常利益段階における増減要因は、原材料価格の高騰(410億円)、固定費増(14億円)、為替差損(17億円)、スポーツ(34億円)、産業品他(7億円)などが減益となったが、価格修正(306億円)、数量・構成(183億円)、直接原価(20億円)などが増益に働き差し引き12億円の収益増となった。
 〈タイヤ事業〉
 売上高は4063億3700万円、同13・6%増、営業利益は273億6000万円、同21・8%増。
 国内市販用タイヤは年初の降雪により冬タイヤ販売が好調に推移したことに加え、夏タイヤも低燃費性能と静粛性を備えた新商品群の拡販により、増収となった。国内新車用タイヤは東日本大震災の影響で自動車生産台数が前年同期を大幅に下回ったことにより、売上高は減収となった。
 海外市販用タイヤは円高の影響があったもののアジア、中南米、ロシアなどの新興国において販売を伸ばしたほか、欧州でも順調に拡販したことにより増収となった。海外新車用タイヤは震災の影響により海外でも自動車生産台数が一時的に減少したが、主に日系自動車メーカーの現地生産の拡大に応じて販売数量を伸ばした。
 〈スポーツ事業〉
 売上高は408億8000万円、同13・0%減、営業利益11億8700万円、同74・3%減。
 国内市場は主力のゴルフクラブ「ゼクシオ」が店頭販売シェアトップを獲得するなど堅調に推移。また、新商品を投入しラインアップの充実も図った。ゴルフボールは石川遼プロが使用する「スリクソン」ブランドの新商品を投入し、拡販に努めた。
 海外市場では「クリーブランド」ゴルフクラブや「スリクソン」ゴルフボールの新商品を投入し拡販に努めた。しかし、震災による国内のゴルフ用品市況の低迷や円高の影響により、売上高は減収となった。
 〈産業品他〉
 売上高は203億6500万円、同1・9%増、営業利益8億1900万円、同46・9%減。
 プリンター・コピー機用精密ゴム部品は、東日本大震災の影響で、OA機器メーカーが減産したことにより減収となった。一方、医療用ゴム栓は順調に販売を伸ばし、ゴム手袋やガス管など生活用品も好調に推移した。
 通期の連結業績予想については、売上高6700億円、前期比10・8%増、営業利益430億円、同9・6%減、経常利益400億円、同5・8%減、当期純利益200億円、同6・7%減の増収減益を見込んでいる。

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