DICは5月7日、インドの塗料用樹脂メーカーである「アイディール ケミ プラスト プライベート リミテッド」を4月27日に買収したことを発表した(投資額は非公表)。
DICは成長が見込まれる同市場に本格参入を図るため、アイディール社と協議を重ねてきた。DICのハイエンド製品に対応した樹脂開発力と、アイディール社が有するノウハウやサプライチェーンを融合することで、短期間で同市場でのポジションを高めていくことができると判断。今回の買収に至った。
DICグループは、新中期経営計画「DIC111」で、パフォーマンスマテリアル事業のグローバル化を掲げ、南アジアにおける生産拠点拡充を地域戦略としている。成長地域であるインドを、グローバル展開を加速するための重要な地域と位置付けており、今後、アイディール社を足掛かりに近隣国のグループ会社と連携し、共同での製品開発や設備投資も進めながら、事業規模を拡大していく方針だ。
アイディール社は、自動車補修・コイルコーティング・木工塗料などに用いるアクリル樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂を製造販売している。マーケティング力とユーザーニーズにマッチした製品を開発する技術力を有し、優れた性能と低コストを実現する製品を提供し、インド国内外の顧客から高い信頼を得ている。