東ソーの2019年3月期連結決算は、売上高が8614億5600万円で前期比4・7%増、営業利益は1057億3900万円で同19・0%減、経常利益は1130億2700万円で同14・5%減、当期純利益は781億3300万円で同12・0%減となった。
ウレタン製品等の一部海外製品市況の下落はあったものの、ナフサなどの原燃料価格の上昇に伴う石油化学製品の価格上昇により、増収となった。営業利益は、原燃料価格の上昇による交易条件の悪化などにより、減益となった。
セグメント別では、石油化学事業は、売上高が1839億2600万円で同5・2%増、営業利益は133億9200万円で同40・5%減となった。エチレン、プロピレンは、生産量の減少に伴い出荷が減少したが、ナフサ価格等の上昇を反映して製品価格が上昇した。ポリエチレン樹脂は、ナフサ価格の上昇を反映して製品価格が上昇した。クロロプレンゴムは、堅調な海外需要を背景に輸出価格が上昇した。営業利益は、交易条件の悪化などにより減益となった。
2020年3月期の通期連結業績予想については、売上高が8600億円で前期比0・2%減、営業利益は950億円で同10・2%減、経常利益は1000億円で同11・5%減、当期純利益は670億円で同14・2%減を見込んでいる。
なお、クロル・アルカリ事業は、売上高が3373億7700万円で同0・7%増、営業利益は459億9600万円で同31・0%減となった。苛性ソーダは、国内外とも出荷が堅調に推移した。海外市況は下落したが、国内価格の是正により製品価格は上昇した。塩化ビニルモノマーは、出荷が増加し、海外市況の上昇により製品価格は上昇した。塩化ビニル樹脂は、生産量の減少に伴い出荷が減少したが、国内価格の是正と海外市況の上昇により、製品価格は上昇した。セメントは、国内出荷は堅調に推移したが、輸出は減少した。ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)は、海外市況の下落により、輸出価格が下落した。営業利益は、交易条件の悪化などにより減益となった。
機能商品事業は、売上高が1974億2200万円で同5・5%増、営業利益は353億4800万円で同4・3%増。エチレンアミンは、生産量の減少に伴い出荷が減少した。計測関連商品は、欧州向けを中心に液体クロマトグラフィー用充填剤の出荷が減少した。診断関連商品は、アジア向けで体外診断用医薬品の出荷が増加した。ハイシリカゼオライトは、自動車排ガス触媒用途を中心に輸出が増加した。、ジルコニアは、装飾品用途での出荷が増加した。石英ガラスは、半導体製造装置向けに出荷が増加した。
2019年05月09日