BASFの2019年第1四半期の業績は、売上高が162億ユーロで前年同期比3%増、特別項目控除前営業利益は17億ユーロで同24%減、営業利益(EBIT)は18億ユーロで同5億500万ユーロ減、継続事業からの税引後利益は12億ユーロで同4億1500万ユーロ減、純利益は14億ユーロで同2億7300万ユーロ減となり、増収減益となった。
昨年8月にバイエルから大規模な事業と資産の買収を行ったアグロソリューション事業セグメントにおけるポートフォリオ効果や、為替の影響で、増収となったが、マテリアル、ケミカル事業セグメントの不振により減益となった。
19年は、前年比で、若干の売上増と特別項目控除前営業利益の微増を見込んでいる。
第1四半期の業績をセグメント別に見ると、ケミカル事業は、売上高が25億ユーロで前年同期比13%減、特別項目控除前営業利益は3億600万ユーロで同1億6900万ユーロ減。石油化学品事業本部の売上高が大幅に減少し、減収となった。利益面では、スチームクラッカー製品の利益率の低下と、販売量の減少が響いた。
マテリアル事業は、売上高が29億ユーロで同15%減、特別項目控除前営業利益は3億2300万ユーロで同4億9300万ユーロ減。イソシアネート価格の下落などで減収となり、イソシアネート利益率の低下が減益の主な要因となった。
インダストリアル・ソリューションズ事業は、売上高が22億ユーロで同2%減、特別項目控除前営業利益は2億6400万ユーロで同15%増。製紙用薬品、水処理剤事業を譲渡したことで減収となったが、製品価格の上昇と為替のプラス効果、事業譲渡による特別利益などで増益となった。
このほか、サーフェステクノロジー事業は、売上高が36億ユーロで同13%増、特別項目控除前営業利益は1億5900万ユーロで前年同期並み。ニュートリション&ケア事業は、売上高が16億ユーロで前年同期並み、特別項目控除前営業利益は2億2200万ユーロで同13%減。アグロソリューション事業は、売上高が26億ユーロで同53%増、特別項目控除前営業利益は7億4000万ユーロで同75%増となっている。