M&A効果で営業益68%増 東海カーボンの1~3月

2019年05月10日

ゴムタイムス社

 東海カーボンの2019年12月期第1四半期連結決算は、売上高が688億3800万円で前年同期比65・5%増、営業利益は212億2600万円で同68・3%増、経常利益は211億8600万円で同68・4%増、四半期純利益は132億3600万円で同44・6%増となった。

 セグメント別では、カーボンブラック事業は、売上高が273億800万円で同91・3%増、営業利益は34億2400万円で同21・6%増となった。タイヤと自動車業界の生産が堅調に推移したことで国内外で販売量が増加したほか、原料油上昇に伴う価格改定を実施したことなどで、増収増益となった。米国の東海カーボンCBが昨年9月より連結子会社となったことも寄与した。

 19年通期の連結業績予想については、世界的にひっ迫していた黒鉛電極の需給が落ち着きを取り戻したことや、その他事業における米中貿易摩擦などの影響を新たに織り込み、2月に発表した業績予想を下方修正した。売上高は、前回予想を348億円引き下げ、2879億円で前期比24・5%増。営業利益は、前回予想を233億円引き下げ、754億円で同3・2%増。経常利益は、前回予想を236億円引き下げ、754億円で同3・3%増。純利益は、前回予想を168億円引き下げ、493億円で同32・8%減を、それぞれ見込んでいる。

 なお、黒鉛電極事業は、売上高が275億4000万円で同62・2%増、営業利益は154億2300万円で同84・0%増となった。黒鉛電極と主要原材料の世界的な需給ひっ迫が継続し、増収増益となった。

 ファインカーボン事業は、売上高が82億9600万円で同113・1%増、営業利益は19億500万円で同168・9%増。一般産業用、半導体市場向けが堅調に推移したほか、黒鉛素材の需要が半導体用途向けではタイトな状況が継続したほか、韓国の東海カーボンコリアが昨年6月より連結子会社となったことが寄与した。

 工業炉及び関連製品事業は、売上高が22億1200万円で同16・9%減、営業利益は5億8600万円で同7・4%減。

 摩擦材や負極材などが含まれるその他事業は、売上高が34億8000万円で同7・9%減、営業利益は1億6600万円で同48・2%減だった。

 

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