東海ゴム工業の2012年3月期中間期連結決算は売上高が1132億100万円、前年同期比12・8%減、営業利益45億1800万円、同41・6%減、経常利益45億4400万円、同35・9%減の減収減益決算となった。
東日本大震災による自動車生産台数の大幅減少によって自動車用品部門の売上高が国内、海外ともに減収となったことにより、営業利益は売上減少40億円、価格水準低下25億円、原材料価格高騰26億円の減益要因が収益を圧迫した。
自動車用品部門の売上高は835億6900万円、同18・8%減、営業利益は24億100万円、同60・6%減となった。客先値引きや円高の影響により収益を圧迫。
一般産業用品部門は売上高296億3200万円、同9・8%増、営業利益は21億1800万円、同28・5%増の増収増益。建設機械・工作機械向け高圧ホースが中国での需要増により収益が増加したほか、住宅用・ビル用制震装置の国内需要が拡大し売上高増加に寄与した。
海外売上高も北米、中国、その他地区でも売上高は前期を下回った。
単体決算による部門別売上高は自動車部門が522億6000万円、同14・7%減、IT部門149億2000万円、同6・8%増、産業資材84億9000万円,同23・7%増。産業資材部門のうち一般産業用ホース(8割が高圧ホース)が49億1000万円、同32・3%増となっている。鉄道用防振ゴムが同4・1%増、住宅用制震材が同56・2%増と大きく伸びている。
通期業績見通しは下期は自動車用部門では国内自動車生産台数07年ピーク時並に回復するものの、自動車の小型化、大幅な客先値引き要求、タイの洪水影響により収益減少懸念、一般産業用部門では中国の金融引き締め政策による需要減少、プリンター用機能樹脂部品等の客先在庫調整による需要減少、円高継続による為替影響悪化が懸念されるとし、売上高が2500億円、同8・3%減、営業利益150億円、同10・7%減、経常利益150億円、同6・2%減に下方修正した。
部門別売上高予想は自動車用部門が1920億円、同11・7%減、営業利益110億円、同18.2%減、一般産業用部門では売上高が580億円、同5・8%増、営業利益40億円、同19・0%増の増収増益を見込んでいる。
営業利益では決算期統一影響14億円、価格水準低下60億円、為替影響6億円、原材料高騰45億円の減益要因を、売価反映25億円、間接費削減32億円、原企原低50億円の増益要因でカバーできず減益を予想。
設備投資は今期、タイの練りゴム新会社はじめグローバル拡販、新事業関連などの将来に向けた積極的な投資で245億円を計画している。
2011年11月15日