住友理工は5月15日、パシフィコ横浜で5月22日から開催される「人とくるまのテクノロジー展2019横浜」に、住友電気工業、住友電装と3社共同で出展すると発表した。自動運転に対応した、ステアリングを握っているかどうかを感知する「ステアリングタッチセンサー」と、乗車時に肘や腕を置くための「アームレスト」の高機能化製品を初出展する。
一部実用化されている自動化レベル2~3では、一定の条件下での走行はシステムが自動的に行うが、それ以外や緊急時などは運転者がステアリングを握る必要がある。同社では、独自に開発した、柔軟で電気を通すゴム材料のセンサー「スマートラバー・センサ」を応用して、ステアリングに内蔵。ドライバーがステアリングを握っているかどうかを検知するほか、片手か両手なのか、ステアリングのどの位置かを検知することが可能となる。展示会では、ステアリングの握った場所に応じて、ステアリングタッチセンサーが応答する様子を可視化した製品を体験することができる。
また、自動化レベルが4~5に進み、ステアリングを握る必要がなくなった場合、運転者がアームレストへ常に腕を置く状況が想定されるほか、運転者や他の搭乗者がそれぞれデジタルデバイスなどマルチメディア操作を行うことも予想されることから、アームレストにUSBポートやスイッチ、タッチパネルなどの電子機器を一体化し、高機能化した。展示会では、USBポートとスマートラバー・アクチュエータースイッチを一体成型した製品を体験することができる。
このほか、運転手の心拍や呼吸、体の動き検知を目指す「ドライバーモニタリングシステム」の体験や、高機能アームレストにも活用されている技術「ハプティクス・インターフェース 」の展示など、未来を見据えた取り組みを紹介することにしている。
EV化の動きや自動運転車の実用化に向けた取り組みが加速するなど、自動車産業が大きな変革期を迎える中、同社はコアコンピタンスである高分子材料技術や総合評価技術を駆使し、新たな製品や材料の研究・開発に積極的に取り組んでいる。