TOYO TIREは5月27日、国内主力製造拠点の1つである宮城県の仙台工場で、メディア向けの見学会を開催し、今年から本格稼働した天然ガスタービン設備や、タイヤの製造工程を披露した。
同社は4ヵ国7拠点から世界各国へ製品を提供しており、国内拠点の仙台工場と桑名工場(三重県)は、同社のマザー工場として全世界へタイヤ供給と技術発信を行う。
仙台工場は、1964年に乗用車用とトラック・バス用のバイアスタイヤの生産を始め、現在は、総面積21万7000㎡の敷地に1492人が就業し、セダン用からウルトラハイパフォーマンス、SUV用、ミニバン用などの幅広い車両向けの、低燃費やスタッドレスなど各用途の商品を生産している。また、ニットーブランドのライトトラック用やモータースポーツ用の商品、トーヨーブランドのホワイトレターなどデザイン性に優れた商品も生産している。東日本大震災で被災したが、津波による浸水を免れたため、いち早く復旧を果たした。2014年に50周年を迎え、2015年に生産5億本を達成している。
出荷先は、欧州が34%、北米が30%、国内が20%。全体の8割が海外向けとなっている。
見学会では、まず、野村義行工場長がスライドで工場の概要を説明し、「仙台港まで車で1時間で、タイムリーに出荷しやすい。仙台港は当社の貨物量が群を抜いて多く、タイヤ輸出量が日本で最も多い」と解説した。
続いて、工場の見学に移り、小野元靖技術課長らの説明を聞きながら、天然ガスタービン設備や物流倉庫、製造工程を視察した。
今年1月末に本格稼働が始まった天然ガスタービン設備は、これまで石炭と使用済みタイヤとの混合燃焼などを用いていたボイラー燃料を天然ガス化したもので、工場に蒸気と電気を供給する。これにより、工場からのCO2排出が25%削減される見込みだ。
物流倉庫では、輸出向け商品が次々にコンテナに積み込まれ、