ゴム技術フォーラムは 3月25日(金)、東京・赤坂の電業会館で、公開フォーラム『ソフトマテリアルの高機能化』の中間報告を兼ね、同分野の第一人者である2人の研究者による 基調講演を行う。フォーラム(代表・竹村泰彦氏)は、領域横断で世界最先端の学術研究技術を産学連携で行う、日本ゴム協会の外郭組織。
新しい調査研究テーマ(2011―12年度)『ソフトマテリアルの高機能化』調査委員長には、東京工業大学大学院理工学・研究科の扇澤敏明准教授が就 任、各委員会調査活動に助言する。同中間報告会の基調講演は、京都大学大学院 理学研究科の太田隆夫・教授と、理化学研究所 特任顧問の長田義仁・北海道 大学名誉教授が行う。
ソフトマテリアルの高機能化調査委員会は、扇澤委員長と15企業の若手研究者からなる19人の委員、ゴム技術フォーラム世話人6人から構成、12年3月まで調査活動を行う。
参加・聴講希望者は開催日までに、日本ゴム協会 公開フォーラム係 メール:nakagawa@srij.or.jpまで連絡する。
調査活動は、すでに第1回を昨年11月2日に実施、第2回は基調講演「ソフトマテリアルの高機能化(総論)」を東北大WPIの西敏夫教授が、第3回は基 調講演「液晶と液晶エラストマー」と題し、同分野研究の第一人者のひとり、京都大学大学院工学研究科の浦山健治准教授が先端研究分野の見取り図を講演し た。
次回は3月4日に第4回調査ミーティングを行う。基調講演は「プラスチックの高機能化(仮題)」と題し、扇澤委員長が演台に立つ。
中間報告会の基調講演者の専門は以下の通り。
◎太田隆夫教授 ソフトマター物理を専門に研究。以下、文科省科学研究費補助を得ている3つの研究の代表を歴任。
①04―06年 生物物理―化学物理分野 基礎研究B②06―10年 非平衡ソフトマター物理学の創成:特定領域研究「非平衡ソフトマター物理学の創成に関する総括研究」
③06―10年 同じくソフトマター物理学の創成:特定領域研究「ソフトマターにおける構造と輸送の動的結合」
◎長田義仁名誉教授 ソフト・ウエット材料である高分子ゲルを用いた人工筋肉の研究を一貫して行う。
早大・応用化学卒業後、モスクワ大学でph.Dr取得。97年―01年まで文部省特別推進研究「高分子ゲルを用いた生物様運動素子の創製」、02年から 学術創成研究「ソフト&ウエット型人工筋肉の創生と生体代替運動システムへの応用」を推進。
《開催プログラム》
10:00 開会あいさつ ゴム技術フォーラム 代表竹村泰彦
10:10 基調講演「ソフトマター物理とその展開」京大教授 太田隆夫
12:40 基調講演「生物のような材料で生物のような機能を!?―インテリジェントゲルの未来」理化学研究所特任顧問 北大名誉教授 長田義仁
14:10 「ソフトマテリアルの高機能化」調査報告 総合報告 調査委委員長・房澤敏明
◆各論報告
14:55 部会1「ゴム・エラストマー調査委員会」リーダー 杉田智明
15:30 部会2「ゲル・超分子調査委員会」リーダー 川添真幸
16:05 部会3「プラスチック、繊維、液晶調査委員会」リーダー 佐藤尚彦
16:40 総合質疑
16:50 閉会あいさつ ゴム技術フォーラム副代表 佐藤壽彌
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◎お礼とお知らせ
小社刊行の前回第23回公開フォーラム『未来の交通とゴム・エラストマー』がまもなく完売予定です。改めてお礼申し上げます。
今後は電子書籍化(定価4000円+税)し発売します。