東ソーは13日午後３時24分ごろ、山口県周南市開成町、東ソーの南陽事業所で発生した爆発火災事故について、同日、午後7時に事故内容を発表した。 同社によると、火元は塩化ビニール樹脂の原料となる「第二塩ビモノマー製造設備」。爆発時に塩化水素ガスが発生したが、健康な成人が８時間、軽作業をして影響を与えない最大量（恕限量）の10分の１以下だったとしている。念のため周南、下松両市の住民に部屋の窓を閉めて屋内待機するよう協力を求めた。
現場で作業をしていた従業員と連絡が取れなくなっていたが、14日午前９時、宇田川憲一社長は南陽事業所（山口県周南市）の火災について都内で記者会見し、「近隣住民をはじめ関係する方々に多大なご迷惑をおかけし、深くおわびする」と謝罪するとともに、同事業所塩ビモノマー課第２係長の中村雅典さん（52）の死亡を確認した。
火災により操業を停止した塩ビモノマー製造設備の年産能力は計１２０万トンで、国内全体の３割強を占める。供給面や業績への影響については、「復旧にどの程度時間がかかるか分からないので、現時点では推測できない」（広報室）とし、同社宇田川社長は14日、午後に南洋事業所に移動、15日午前に改めて記者会見を行う予定。
