【コラム連載シリーズ】世界のゴム事情38 中国のゴム産業(前編) 加藤進一

2019年07月22日

ゴムタイムス社

 今回は中国のゴム事情について紹介します。2018年1月に中国のゴム事情を取りあげ、その時は中国では環境規制が強まり、ゴム材料メーカーは、生産数量を減らして何とか規制をクリアーしようと企業努力をしておりました。そのため、原材料が不足気味になっているとも説明しました。今回はその後の話です。

中国と米国の貿易摩擦

中国と米国の貿易摩擦

 昨年夏より米中貿易摩擦が始まり、米国は中国製ゴム部品、タイヤ製品の輸入に大幅な関税をかけ、特に中国製タイヤが実質輸入できなくなりました。その分中国でのゴムタイヤ生産が減りました。

 また貿易戦争の結果、中国の景気が悪くなり、自動車生産量も減少しました。昨年10月から前年比マイナスになり、2019年5月は販売台数が前年5月比でマイナス16%、生産台数ではマイナス21%で、特に乗用車はマイナス24%となりました。中国地元メーカーの販

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