5月に開かれた日本ゴム協会の第8回定時社員総会で新会長に就任した竹中幹人氏(京都大学教授)。会長就任の抱負やゴム産業の関わり合いなどを尋ねた。
◆新会長就任にあたっての抱負は。
「会員にとって魅力ある日本ゴム協会にする」ということであります。ゴム協会のもっとも重要な役割は情報の提供、発信、交換である。まず一番重要なことは、三大行事をはじめとする本部の活動、支部活動、そして研究会活動のさらなる活性化である。活性化により学界と産業界さらに官界の協力・協業を深めていきたい。
二つ目に重要なことは、世界および異分野との連携の展開である。国際化への対応は、中瀬古広三郎前々会長や高田十志和前会長のご尽力により、海外のゴム関連団体との交流も広げ、アメリカをはじめ、ドイツ、中国、韓国、タイとMOU(基本合意書)を結ぶことができた。今後さらなる相互の人の交流を図り、世界レベルでの情報発信、交換を推し進めたい。IRCの国際会議は2026年に日本で開催することが決定されているが、それを開催するだけでは、日本を発信源とする国際交流が少ない気がする。できれば、中国、韓国、タイなどアジアでの国際会議の開催への道筋をつけたい。
◆ゴム産業との関わりについて。
ここ数年、ゴム産業の景気は好調に推移している。ただし、今後20年