■ 夏季トップインタビュー
原材料のグローバル調達を推進 今期は販売増・増益を計画
タイガースポリマー 渡辺健太郎社長
◆前期を振り返って。
18年度の連結業績は、増収減益となった。売上高は430億2000万円で前期比0・6%増となり、過去最高を更新した。上期は総じて前年同期比プラスで推移したが、下期は11月以降に販売が落ち込み、通期では若干の増収にとどまった。
営業利益は減益となったが、メキシコで自動車部品を製造するTMXが現地取引先の洪水被害の影響を受けたことや、米国で産業用ホースを手掛けるTFCの移転費用が生じたことなど、一過性の要因が大きかった。また、世界的な材料費や人件費の高騰も響いた。
◆足元の状況は。
国内売上は4~5月は前年比プラスで推移したが、6月は販売が低調だった。4~6月を通じ自動車向けは堅調だったものの、ホースやシートなどの汎用品の販売が伸びなかった。
米中貿易摩擦の影響が大きいという印象で、需要家の間で先行きへの不安感から模様眺めの傾向が見受けられる。
◆海外拠点の現況は。
米国では、自動車部品を製造するTPMの回復を期待しているが、米国は好景気であるが故に人材確保が難しく、人件費や材料費のコストが増加し、苦戦を強いられている。一方、産業用ホースのTFCは、人件費が増加するが、売上は好調が見込まれる。
メキシコで自動車部品を製造するTMXは、洪水の影響でマイナスとなった前期から立ち直ることが確実だ。
アジアでは、タイは前期の販売が非常に好調だったので、